アートマガジン『InfoMart』

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インタビュー

阿部金三郎・銀三郎【2021年5月23日 公演】

日本民俗音楽界を牽引する若きトップランナーが集結した 〝あべや〟。
その中心人物 阿部金三郎・銀三郎が語る、舞台への熱い想いとは。

津軽三味線 あべや

阿部金三郎・銀三郎イメージ

幼少期、民謡との出会い (阿部金三郎 以下)家族が民謡一家で、父と母の舞台にはよく行っていました。当時は民謡酒場が流行っていて、幼稚園に通う私も週末になると舞台に立って太鼓を叩いたり歌ったりしていました。
(阿部銀三郎 以下)両親が海外公演で1ヵ月いない、ということはありましたが、民謡があるだけで、一般家庭と同じでした。私自身は野球少年で、親が民謡をやっていなければこの世界には入っていなかったと思います。影響しか受けていないですね(笑)。

師匠である父との思い出 最近お弟子さんをとるようになり、「教え方が父に似ている」と気づきました。実は、三味線の撥ばちも駒こまも小道具から衣装まですべて父の手作りでした。4年前に他界し、いまとなってはすべてが大切な思い出です。
私も最近、自分の行動が「父と同じだ…」と思うことがあります。とにかく現場の人で、一緒に演奏しながら、見ている人を楽しませることを教えてもらいました。アメリカ西海岸のツアーが一番の思い出です。

津軽三味線への憧れから、その道へ 幼い頃から仮面ライダーを見るような感覚で津軽三味線奏者を「かっこいい」と思っていました。中学2年で全国大会に出場し、同世代のライバルに出会い、15歳で民謡の店『浅草追分』(当時は〈吉田兄弟〉の兄である良一郎さんが出演していた)で働き始め、20歳で創作和太鼓集団〈鬼おん太鼓こ座ざ〉のツアーに参加させていただき、これに負けない舞台を作りたいと思ったことも大きなきっかけです。
産まれる前から津軽三味線を聴いていたので、志した理由はどう答えたらよいかわからないんですが、兄が全国大会に出始めて結果が出ていたことや、〈吉田兄弟〉の知名度が全国的に高まっていて、津軽三味線が多くの人に受け入れられているんだと感じたことも刺激になりました。
※ 1999 年デビューした津軽三味線兄弟ユニット。現在も世界に通用するアーティストとして多彩な活動を行っている。

厳しくも楽しい修行時代 学生時代は、民謡酒場のステージを終えて期末試験の勉強、朝学校に行って放課後また民謡酒場…学業しながら民謡を覚える。時間がいくらあっても足りなかったです。楽しかったのは、同世代の同志と夜な夜な飲んで語り合った時間です。
毎日誰かの前で演奏できることがとにかく楽しくて、大変だったことは覚えていないくらい。良い先輩や大人たちに囲まれて、ありがたい環境でした。

全国大会優勝の思い出 全国大会で優勝したとき、自分としては演奏にまったく納得いかず、すごく悔しくて会場そばの日比谷公園のベンチでしばらく動けなかったんです。自分の感想と審査結果がまったく違って、不思議な1日だったと記憶しています。
私は初めて出場した最高部門で準優勝しまして(優勝は兄)、そこから準優勝が5回続き、その翌年にやっと優勝しました。いまでもずっとステージではネタとして言い続けています(笑)。

オリジナルCD「ZERO」でデビュー 海外公演など活動の幅が広がる CD デビュー後は、国内だけでなく海外でも活動しました。特に印象深かったのは、アラブ首長国連邦の女子大で“絶対にお客さん(女学生)と目を合わせないでください”と言われ、その後、楽屋に学生が訪ねてきたとき。焦りましたね(笑)。
どの国も印象深いですが、アフリカのカメルーンにある田舎の小学校に行った際、お礼にソーラン節を踊ってくれたことが忘れられません。これからも海外公演はたくさんやっていきたいです。

5月のミューズ公演は5名編成 若き才能がぶつかり合う いま人々がエンターテインメントを求めていることに変わりはないと思います。今年からの新しい演目もあるので、みんな気合い充分です。たまたま見る方も、見たくて来てくださった方も100% 満足できる舞台にしたい。とにかく様々な方法で楽しんでいただけるよう、新しいかたちも模索していきたいです。
「あべや」の売りは、メンバー5名全員がまったく違うキャラクターなことです。様々な芸能を見て「日本っていいな」と再認識していただけたら。泣いて笑って、とにかく生の舞台が見られる幸福を味わってほしいですね。そして何より我々も、お客様の前でパフォーマンスができる喜びを噛みしめて臨みたい。コロナ禍でも、できること、やるべきことが見えてきました。動画やオンラインのライブや稽古。そして感染対策を万全にした生の舞台。すべてを怠らずに活動していきたいです。2021 年はすべてに全力でいきます!

【2021年5月23日 公演】

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