季刊誌『InfoMart』

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インタビュー

森山良子(歌手)【2020年7月11日 公演】

1967 年、「この広い野原いっぱい」でデビュー以来、天性の美しい声と抜群の歌唱力で日本のトップシンガーとして活躍を続ける森山良子。偉大な共演者のことから美しく声を保つ秘訣まで、様々なことを伺いました。

森山良子コンサートツアー

森山良子(歌手)イメージ

両親からの音楽的DNA アメリカ生まれのジャズトランペッターの父とジャズシンガーの母からの影響もあり、音楽は幼い頃から身近にありました。父からも母からもたくさんDNA を受け継いだと感じています。そして物事の考え方や価値観も…。私は中学2年生からジャズを初めました。ジャズはアドリブソロなど自由に自分を表現する音楽だと感じています。その影響で音楽に対して常に自由でありたいと思っていますし、ずっとジャズミュージシャンとコンサートをしているので、オリジナルや邦楽も常に自由に、毎日違うセッションになるようにと考えています。それに自分のなかにある様々な扉を開けるのはとても楽しいし、もっともっとチャレンジ精神の扉を開いていきたいです!

偉大な共演者たち これまでに多くのミュージシャンと共演してきましたが、フランスの作曲家のミシェル・ルグランとのコンサートは、1996年のカーネギーホールを皮切りに、1ヵ月余り共演することができました。その後、2007年に渋谷オーチャードホールで行われた彼のコンサートに再び出演することができ、素晴しい経験をすることができました。アメリカの作曲家で、フランク・シナトラやナット・キング・コールの名アレンジャーであるゴードン・ジェンキンスとアルバムを制作するなど、この2人のアーティストからは、かたちには見えない音楽の深さ、広さ、優しさ、厳しさ、様々なものをもらったと実感しています。

影響を受けたアーティスト 歌手として女優として輝かしい受賞歴を持つバーブラ・ストライサンドの「ピープル」を一番多く聴きました。初めて聴いたときの斬新さはいまも忘れられません! 自在に声を操り魅力溢れる彼女の歌唱。オペラでも、歌謡曲やジャズでも、ジャンルにとらわれることなく隅々にまで心の行き届いた歌唱をすることが大事だと気づかされました。フランスを代表するシャンソン歌手のシャルル・アズナヴールの曲もたくさん聴きました!

実体験をもとに曲作り 私は曲を作る数はそこまで多くないけど、それぞれがとても大切な曲で私の実体験がもとになっています。「Ale Ale Ale」や「涙そうそう」は自分の心情を歌ったものです。「Ale Ale Ale」は、シンガー・ソングライターの村上ゆきさんと食事をしたとき、私が「ほらっ、あれあれ、何だったかしら…」とずっと言っていて。その会話の2日後に村上さんから曲が届き、さらに詞を足して作りました。「涙そうそう」は亡くなってしまった兄を想って書いています。曲を書いたのは兄が亡くなってからだいぶ後ですが、心の奥深くまでしまい込んでいた感情を綴りました。だから曲は自分の分身のようなもので、1曲1曲がかけがえのないものです。

家族とのつながり 息子の直太朗は、ほとんど音楽から離れてサッカーばかりしていたので、音楽を始めたことがとても意外でした(笑)。でも幼い頃から音程はとてもしっかりしていました。だから私は彼に音楽的なことを教えたことはないですね。でも発声はよく似ていると言われます。遺伝もあるのかもしれないけど、小さい頃からコンサートについてきてうろうろしていたから、何となく耳に入っていて知らず知らずのうちに私の声が染みついていたのかもしれません。最近では彼に教えるどころかダメ出しされます(笑)。音楽的なことからコンサートのMC まで…。お互いに少しずつチェックし合っています。
普段はほとんど親子一緒に仕事をする機会はないんですが、デビュー50周年の際に無理にお願いして曲をプレゼントしてもらいました(笑)。明日はどうなるかわからないから、いまを大切に生きようっていうことをテーマにした「今」という曲は、私自身も教えられた気がして、とてもいい曲で嬉しかったです。

美しい声を保つ秘訣 14歳の頃に「歌手になりたい!」と思い、父と母に相談すると「歌い手になりたいのならヴォーカルを勉強すること」と言われ通い始めた先生に、いまでもずっと声のことを教えていただいています。いつもコンサートに来てくださって、コンサートの後にレッスンにいくと必ず明確なアドバイスを用意しておいてくれるので本当に感謝しています。あと、発声についてよく聞かれることがあるけど、一番は自分の体をいつも良いコンディションに保つことですね。これが歌手を長く続けられる秘訣です!

所沢ミューズの印象 これまでミューズの舞台に立ってきた様々なアーティスト、そして観てくださったお客様たちが作り上げてきたホールだと感じます。またそのステージでコンサートができることをとても楽しみにしています!

【2020年7月11日 公演】

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