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インタビュー

上野由恵(フルーティスト) × 景山梨乃(ハーピスト)【2019年4月29日 公演】

S&Rワシントン賞、日本音楽コンクール優勝、国際的な活動を繰り広げるトップ・フルーティスト上野由恵。ミュンヘン国際コンクール第3位など輝かしいキャリアを誇る、所沢が生んだ世界的ハーピスト景山梨乃。世界に羽ばたく2人の才能の共演が実現!

上野由恵(フルーティスト) × 景山梨乃(ハーピスト)イメージ
上野由恵(フルーティスト)

フルートとの出会い 2歳でピアノを始め、旅先にもキーボードを持っていって即興で曲を作るくらいの音楽好きでしたが、8歳のとき地元の高松でモーツァルトのフルート協奏曲を聴いて、フルートに一目惚れしてしまいました。10歳で初めて買ってもらったのが、所沢が世界に誇る名器ムラマツフルートでした。以来、ムラマツフルートとずっと一緒です。まろやかで包み込むような音色は、身体と一体になるような感覚を覚えるほどで、私にとっては世界一の楽器です!

フルーティストへの道 フルートを始めて間もない頃、地元のコンサートで「赤とんぼ」を演奏したとき、聴いてくださっている方が涙を流しながら喜んでくださいました。『音楽の持つ力』を感じた瞬間で、これがいまでも私の「演奏家」としての原点です。その後、上京して東京芸大の附属高校に入学し、東京芸大で学びました。とにかくフルート漬けの日々でしたが、世界でも超一流フルーティストであるマイゼン先生、ニコレ先生が評価してくださったことがすごく励みになりました。貴重な資料を求めて、所沢のムラマツフルートの工場に頻繁に通い、工場長に親切にしていただいたのも懐かしい思い出です。

日本音楽コンクールで優勝 〜ソリストとしての活躍 コンクールで優勝してからは、協奏曲を演奏する機会をたくさんいただきました。オケとの対話、ホールでの音の響かせ方など、レッスンでは習得できない多くのことを学ぶことができ、とても幸運だったと思います。ソロのコンサート、所沢ミューズでもたびたび演奏させていただいている東京六人組での室内楽などもとても刺激的ですが、景山梨乃さんとの共演も毎回とても楽しみです。葦笛や竪琴の古代から、フルートとハープの相性の良さは語り継がれています。梨乃さんはものすごい技術を持っているのに、全然それを感じさせない自然体の音楽性と穏やかなお人柄が魅力です。自分や楽器の個性よりも、作品の個性を活かしたいという私の気持ちともぴったり合う気がします。

景山梨乃(ハーピスト)

ピアノではなくハープ! 父がヴァイオリニスト、母がハーピストなので、私も3歳からピアノを始めましたが、練習も、人と比べられるのも苦手。ピアノを断念し、小学3年生からハープを始めました。ハープは周りに習っている人もいないので、のんびりとできたことがとても自分に合っていました。10歳でジュニア・コンクールに優勝してからは、ハープは自分に向いているかも、という思いが強くなりました。フルートの上野由恵さんと同じで、東京芸大の附属高校を経て東京芸大に進学しましたが、上野さんはすでに活躍されていたので憧れの先輩です

カラヤン・アカデミーでの経験 東京芸大の2年生のとき、パリへ留学して尊敬するペラン先生に師事しました。とても理論的でわかりやすく教えてくれる名教師です。そのパリ時代にベルリン・フィルのハープ奏者であるラングラメ先生に出会い、「ベルリンで勉強しない?」とお誘いを受けました。ベルリンではベルリン芸術大学と、幸運にもベルリン・フィルのカラヤン・アカデミーに入ることができましたので、ベルリン・フィルの団員としてラトル、バレンボイム、ブロムシュテットなどの巨匠の指揮で演奏することができました。日本のジュニア・オケで活動していた頃からオケでの演奏が大好きだったので、宝物のような素晴らしい経験ができました。

オーケストラ、ソロ、室内楽 2014年に東京交響楽団の団員に採用されました。音楽監督のノットは明確な音楽的ヴィジョンがあり、素晴らしい統率力で楽団員を引っ張ってくれる父親のような存在です。この素晴らしい指揮者のもと演奏できるのはとても幸せです。残念ながらモーツァルトやベートーヴェンなど古典派の曲ではハープの出番がありませんので、オケがオフの日にはソロや室内楽など、理想的なバランスで演奏活動ができています。上野由恵さんのフルートは何より音色が美しく、テクニックも素晴らしい。音楽的にも性格的にも竹を割ったようなさっぱりとした姉御肌なので、とても共演しやすく「先輩!ついていきます!」という感じの頼れる方です(笑)。

【2019年4月29日 公演】

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